月曜日の朝。
「おなかいたい」
そう言って、うちの息子が学校へ行く準備の手を止めました。
熱はありません。
体調が悪そうな様子もありません。
話を聞いてみると、
「なんとなく学校に行くのが不安」
とのことでした。
子どもが突然「学校に行きたくない」と言うと、親は心配になります。
友達関係で何かあったのではないか。
先生との関係は大丈夫だろうか。
いじめではないだろうか。
私自身、小学校教員として働いていた経験があるからこそ、さまざまな可能性が頭をよぎりました。
しかし、今回は少し違いました。
息子の様子を見ていて感じたのは、
「不安を抱えること自体は自然なこと」
だということです。
子どもの「学校に行きたくない」は珍しいことではない
学校現場で働いていると、
「学校に行きたくない」
という子どもたちに何度も出会います。
もちろん深刻な理由が隠れている場合もあります。
しかし、
- クラス替え
- 担任の先生が変わる
- 仲の良い友達と離れる
- 長期休み明け
など、環境の変化による不安が原因であることも少なくありません。
大人でも新しい職場や新しい人間関係に緊張します。
それは子どもも同じです。
息子が感じていた「クラス替え」の不安
息子は以前にも一度転校を経験しています。
そのため、新しい環境への不安を人一倍感じやすいところがあります。
今年の春休みも、
「仲の良い友達と離れたらどうしよう」
「サッカー部の友達がいなかったら嫌だな」
「前の学校の方がよかった」
と何度も話していました。
親からすると、
「まだクラスも発表されてないのに」
と思うようなことばかりです。
でも、本人にとっては大きな問題だったのでしょう。
そして迎えた新学期。
クラス替えを終えた日の夜に聞いてみると、
「まあ、友達いたよ」
「先生も普通だった」
という何とも微妙な反応。
長年学校で子どもと接していると分かります。
これはきっと、
「思っていたほど悪くはなかったけど、まだ緊張している」
状態なのだと思います。
親が最初にやるべきことは「原因探し」ではない
子どもが学校へ行きたくないと言うと、
親は理由を知りたくなります。
私もそうです。
でも、すぐに原因を突き止めようとすると、かえって子どもを追い詰めてしまうことがあります。
大切なのは、
「そうか、不安なんだね」
と気持ちを受け止めることです。
今回私は、
「学校に行けば楽しいこともあるし、つまらないこともあるよ」
とだけ伝えました。
そして雨の日だったこともあり、学校まで車で送っていきました。
特別な対応ではありません。
ただ、
「あなたの味方だよ」
というメッセージは伝えたかったのです。
大人も同じように不安を感じている
今回の出来事を通して感じたことがあります。
それは、
大人も子どもも本質的には同じ不安を抱えているということです。
私自身、転校を経験しました。
教員時代も転任のたびに緊張しました。
今でも新しい職場では不安になります。
上司はどんな人だろう。
一緒に働く人とうまくやれるだろうか。
失敗したらどうしよう。
そんな気持ちは息子が感じている不安とそれほど変わらない気がします。
だからこそ、
「そんなことで悩むな」
ではなく、
「不安になるよね」
と寄り添ってあげたいと思うのです。
無理に不安を消そうとしなくてもいい
親としては、子どもの不安を取り除いてあげたくなります。
でも現実には、不安がゼロになることはありません。
むしろ大切なのは、
不安を抱えながらも一歩踏み出せる経験
なのではないでしょうか。
今回の息子も、
学校へ行ってしまえば普通に過ごし、普通に帰ってきました。
そして、
「まあまあだった」
と言いました。
その「まあまあ」が私にはうれしかったのです。
保護者の方へ伝えたいこと
もしお子さんが
「学校に行きたくない」
と言ったら、焦る気持ちになるかもしれません。
でもまずは、
「そう思うくらい不安なんだね」
と受け止めてみてください。
子どもたちは毎日、私たちが思っている以上に頑張っています。
そして不安と向き合いながら少しずつ成長しています。
親にできることは、不安を消してあげることではなく、安心して戻ってこられる場所でいることなのかもしれません。
まとめ
子どもが学校へ行きたくないと言う理由はさまざまです。
しかし、新学期やクラス替えなど環境の変化による不安は誰にでも起こり得ます。
大人も子どもも、不安を抱えながら生きています。
だからこそ、
「頑張れ」
だけではなく、
「不安だよね」
と寄り添うことを大切にしたいと思います。
子どもは少しずつ成長します。
そして私たち親もまた、子どもと一緒に成長していくのだと思います。
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