こんにちは、あさです。石破さん、ついに日本のトップになりますね。何度も総裁選に出馬しているのを国民は見ていると思うので、「ついに」感と「この人ならもしかしたら」感と「だれがなってもねぇ」感と、悲喜交々だと思います。
より良い日本になっていくといいですね。期待しましょう。
さて、今回はタイトルの通り、授業準備の効率化についてです。あさの教室は先生方と保護者の皆さんがお互いを理解し合えるような情報発信を目指しています。
3つの視点で、できる限りどなたでも読みやすいように説明します。日々多忙な先生へ、あるいは先生がどんな準備をして我が子へ授業を行っているのか気になる保護者の方へ、参考になれば幸いです。
効率化の視点は以下の3つです。
- 場所と時間を決める
- 単元ごと準備する
- 活動をしぼる
先生方は聞いたことがあるものばかりでありきたりかもしれませんが汗 逆に言えば多くの人が重要な視点と感じているわけです。保護者視点で読むと「?」となる視点もあるかと思いますので、一つずつ説明させてくださいね。
場所と時間を決める
これがなぜ効率化につながるかというと、学校の先生は普段から様々な業務に授業準備を邪魔されているからです。
邪魔されていると言うと語弊があると思いますが、実際、多くの先生方にとって授業準備は「個人的な仕事」として捉えられています。そのため、多くの職員が関わる全体的な業務を優先して進めがちです。
しかし、そうなると永遠に授業準備ができる時間は訪れません。どんな職業でも共通していると思いますが、仕事に終わりはないのです。
だから、「これから絶対に授業準備をする」という強い意志がまずは必要です。
なんじゃそりゃ(笑)と思われた若手のあなた。本当にできていますか?まとまった時間を勤務時間内に(これ重要)取って、だれからのお願いも断って集中して授業準備できていますか?
意外と難しいのではないでしょうか。特に若手の先生は、頼まれた仕事を断るのが難しい立場にあることが多いです。
周りと協力して全体に関わる業務を遂行していくことは非常に重要なことだし、大切にされるべき価値観です。しかし、時間は有限です。
分かっているとしてもそれでも、言わせてください。本来、すべての学校教員は授業準備を「第一」に考えるべきです。そうですよね?なぜなら、それが私たちの一番の仕事だからです。
だから、この時間だけはだれに何を頼まれても絶対に授業準備!という時間を決めてください。
人によって授業準備にかける時間はそれぞれなので、正解はないですが、これもまた終わりがないのが授業というものの奥深さであり、難しさでもあります。
そこで、今回の記事は主に若手の先生へ向けて発信しているので、一つ目安になる時間を。
一つの授業につき準備時間10分で終わらせてください。
え?うそでしょ?すくな!
と思われた方も多いと思います。でもこれ、単純に一日6コマの授業準備だと考えると、1時間かかりますよね?
まあもちろん正確には5校時の日があったり、専科の先生(担任以外の先生)に見てもらったりすると4コマくらいまで減る日はあるかもしれません。でも、基本的には6コマ分を考える時間を確保した方がいいですよね。
1時間...これを放課後に確保するのは本当に至難の業です。なぜなら、帰りの会後~定時までの時間は、会議や研修など、まさに先ほど述べた「個人的な仕事」を邪魔する業務が待ち構えているからです。
だから、ここから先はこの記事を読んでいる先生方一人ひとり、状況が異なるので、自分で時間を設定する必要があります。
例えば、
- ・定時から逆算して1時間
- ・空きコマを活用する
- ・休み時間に一つずつ授業を準備する
- ・複数組み合わせて、全体で1時間確保する
などです。中には、「授業中に考える」といった強者も現れています。誤解のないように説明すると、次の時間のことを常に思考しながら授業を進めたり、最後の5分程度を復習の時間としてワークなどに取り組ませることで準備しているようです。
様々な方法がありますが、大切なのは自覚的に授業準備の時間設定を行うこと。
そうすることで、他の仕事に忙殺されずに、勤務時間内で授業を準備し終えようという考え方になります。これは働き方改革にもつながりますし、日々の授業を余裕をもって準備することができます。
また、時間と合わせて設定することをおすすめするのが「場所」。
これも人によって好みがあるかと思います。若手の先生には二つの視点を伝えたいです。
・人のいる場所で授業準備をする(職員室や学年棟など)
→メリットは、先輩から気軽に助言をもらいやすい。デメリットは、何かと仕事を頼まれ やすい
・人のいない場所で授業準備をする
→メリットは、声をかけられずに集中できること。デメリットは、自分のアイディアだけで準備を進めなければならないこと。
個人的には、ネットでいくらでも授業実践を見つけられる現代なので、後者の方をおすすめします。
単元ごと準備する
これもすごくおすすめです。
私自身そうだったのですが、若手の先生の中には単元を見通して授業を組み立てるというのがまだピンときていない方もいます。
例えば10時間の単元なら、10時間分の内容(教科書など)を一度さらっと見て、ゴールにどんな活動をして、どのような力が最終的に身についていたら良いのかを確認します。
つまりゴールから先に見ておくわけです。言ってみれば答えから先に見るというこの順番が、やったことのない先生にはなかなか慣れないと思います。
でも、だまされたと思って一度チャレンジしてみてください。授業力はもちろん、全体として一コマ当たりの準備時間は減ります。
あとは先ほども述べたように一コマ10分を目安に準備する。主となる発問一つに、主活動の内容を一つ、授業のまとめ方位を一コマの中で考えておく程度でいいと思います。
ほんとにそれだけでいいの?教材研究とか、資料作りとか、いろいろ...
そう感じますよね。わかります。本当に共感できます。私も今でも毎日ひりつくような授業内容で、ドキドキしながら子どもたちと真剣勝負です。
でも、信じてください。いくら若くても、この記事を読む方のほとんどはもうすでに教壇に立っている方々です。毎日のように子どもたちと接し、毎日のように板書を書き、すごい業務量のお仕事をこなしている先生方です。
自信を持ってください。もうすでに、その辺の多職種の方より専門性は磨かれ始めています。これはもう間違いないです。
でも、何度も言いますが時間は有限で、皆さん一人ひとりにも大切な人生があります。学校で働いている間だけが生きがいとは限らない。
人生そのものを余裕をもって楽しむためにも、ある程度の割り切りをもってメリハリをつけた授業準備をすることが現代では求められていると感じます。
活動をしぼる
先ほども少し述べたように、一つの授業の中で主となる活動は絶対に一つにしたほうがいいです。よく、研究授業などで二つ入れている先生を見かけますが、日々の授業に当てはめるとまったく参考にならないと思うし、再現性がないように感じます。
なぜそう思うかというと、授業一コマは小学生が45分、中学生でも50分だからです。当たり前の話です。
もう少し詳しく説明すると、私の場合小学校教員なので、多くの場合45分の中で一つの授業を成立させなければならないです。チャイムがなって始業とともに、全員が授業に向かう姿勢ができていれば理想的ですが、実際そうもいかないですよね。
特に公立の学校ならなおさらです。いろんな子が学級にいます。授業の始めは休み時間からの帰りで集中できていなかったり、眠い子がいたり。
だから(だからというわけでは必ずしもないと思いますが)、多くの先生方は導入部に興味を引くような発問だったり、教具だったりを5分くらいつかって授業にいざなっていくわけです。
たった45分の中の大事な5分は、主となる活動が始まる前にもう消えるわけです。この後ノートに何か書かせたり、活動の内容を説明したりするためにどんなにスムーズにいっても5分以上はかかります。
はい、これでもう残り35分。
なにが言いたいかというと、実質授業は45分間はないということ。私は一コマ30分間だと思って毎日授業準備をしています。
ではもう一度、考えてみてください。30分間の中でその時間に主となる活動を二つできそうですか?
私はとてもじゃないけどできないと考えています。特に「主となる」活動ですから、時間をかけて子どもたちには取り組ませてあげたい。
もちろん、ここまで書かせてもらったうえで、あとは個人の価値観次第です。ただ、思考力の未熟な子ども達を導きつつ、行う活動を30分ちょっとで深めていくにはどうすればよいかという視点は重要だと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は「日々の授業準備を効率化させる行動、考え方3選」というタイトルで、若手の先生に向けて私の伝えたいことをまとめてみました。
- 場所と時間を決める
- 単元ごと準備する
- 活動をしぼる
この3つの視点は私自身働きながら、傷だらけになってたどり着いた一つの答えです。たくさん失敗もしました。
大学では多くの教授が「教材研究」を深めてなんぼという世界観で講話します。でも、現場に出たらそんなきれいごとは言ってられない。
教材研究なんて言い出して教科書、指導書、ワーク、ノート、参考になる書籍などを全部開いてやりだしたらもう大変です。おそらく毎日3時間以上残業して、自分の担当する分掌の業務は全く進まず、何なら周りの同僚に迷惑がかかる働き方になってしまいます。
先人たちの働いていた時代と違う時代観、価値観で働く私たちには、私たちなりのやり方を探っていかなければならないと思います。
幸い、様々な情報を便利に取り出せる世の中です。うまく活用して、質は落とさず、要所を押さえられた授業を実践できるようになりたいですね。
自戒も込めて書かせてもらいました。世の中の誰か一人でも、役に立つ文章になっていたら、これほどうれしいことはありません。
ではまた。