こんにちは、あさです。次第に気温も高くなり、関東ではは来週40度を超えるのではないかという予報も出ていますね。
夏日、真夏日、猛暑日ときて、そのうち45度を超えたら別の呼び方が出てきそうですね。本当に温暖化が身近に感じられるようになってしまいました。
さて、今日はタイトルの通り、暑さ対策について学校教員をしている立場から感じることや大切だと思うことをお話しします。お子さんがいる方には特に読んでいただきたいです。
春から秋にかけて、日中、30度を超えることが当たり前になっている日本において、学校で主に行われている暑さ対策には、大きく分けて2つあります。
- 活動中に行われていること
- 活動を止める、もしくは活動の合間に行うこと
順にお話しさせてもらいますね。
1.活動中
一つ目の「活動中に行われていること」ですが、分かりやすいものでいえば帽子の着用があります。これはみなさんご存じの通り、強い日差しから身を守る基本的な行為です。
さらに、水筒を持たせる(水分補給のため)、日焼け止めをぬる、といった、各家庭に比較的お願いしやすい対策はいくつかあります。
ですが他にも、学校の教員の中には工夫しておられる方が多くいて、私が聞いたことがあるものをいくつか紹介します。
一つは外で活動する時間帯をかあらかじめ把握して、建物の影をできるだけ活用するというもの。どういうことかというと、学校敷地内で観察的な活動を行うなら、それができるだけ建物の影で覆われる時間帯をねらって行うということです。
地味に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、これ、実は結構大事な視点なんです。
みなさんも外を出歩く際、日陰を歩けるなら、できるだけそちらを選んで歩きませんか?無意識にしている方も多いはず。
その先生はそれをさらに徹底していて、校外へ子どもたちと出かける際、日陰が多くなるようなルートを選んでいたそうです。すごいですよね。
もう一つ紹介するのは、施設そのものを暑さ対策するというもの。先日ニュースでたまたま見かけたのですが、関東のとあるこども園では、予算4000万をかけ、運動場を丸々覆うことのできる可動式のサンシェードを設置したそうです。
中々の力技ですが、たしかに運動する場所をすべて日陰にできれば、熱中症等の暑さによる体調不良を大幅に減らすことができます。
学校によっては、通路などにミストを噴射できる装置を設置していたりもします。いずれもかなり予算がかかってしまいますが、考え方としては参考にできることも多いと思います。
要するに活動する人だけでなく活動する場そのものの環境を良くしようという考え方ですよね。
お子さんがいらっしゃる家庭では、休みにプールへ子どもを連れて行くとき、屋内プールを選ぶ方も多いのではないでしょうか。
場を選ぶというのも、大事な考え方なんですね。
2.活動と活動の間
もう一つの視点は「活動を止める、もしくは合間に行う」こと。これは簡単に言えば休憩です。屋外で活動している子どもたちに水分補給させながら日陰で休憩をとります。
もっと詳しく説明すると、学校の先生方はこれを計画的に、細かくとっています。なぜかというと、その方が効果が高いからです。
具体的な例で言うと、体育の授業の際、体育館で跳び箱を使った活動を行うとします。小学校では授業一コマは45分間ですが、教師は初めから45分間すべて活動できるとは考えていません。
準備片づけはもちろんですが、それ以外に子どもたちに給水やクールダウンの時間を与えるのです。実質体を動かして活動できるのは私の感覚でも30分程度です。
そのくらい、休憩、給水は教える側にとっても重要なファクターとなっています。
15分跳び箱を飛んで、10分休んで、15分跳び箱を飛ぶ
のではなく
7分跳び箱を飛んで3分休み、10分活動して5分休むという感じです。
人は水分を体内に取り込んでも、体全体にいきわたるのに時間がかかります。そのため、カラカラになる前に少しずつ、先取りで飲んでおくということ。
これ、実は人の集中力にも良い影響を与えるようで、こまめに休憩を取りつつ活動すると、そうでないときよりも成果が上がるというのは様々な研究で明らかにされています。
他にも、休憩時には帽子を着用させなかったりもします。これは熱を逃がすためです。特に赤ちゃんは頭部からの熱の放散が活発なので、こまめに熱を逃がしてあげるといいですね。
3.まとめ
どうでしたか?今日紹介したのは
- 活動中に行うもの
・帽子着用
・水筒持参
・日焼け止め
・建物の日陰の活用
- 活動を止める、もしくは活動の合間に行うこと
・休憩をとる
・細かく、計画的に給水
・体の熱を逃がす
といった、ごくごく聞いたことのあることばかりです。ですが、こうした基本的な対策の積み重ねで、かなり熱中症を予防することが可能です。
実際、私あさが受け持った学級でもこうした基本的なこと以外は特に目新しいことはしてません。ただし、上記で説明した内容を徹底していました。
子どもは自分を客観視できません。大人でも難しいですよね。だからこそ、意識的に、ちょっと大げさなくらいに徹底して対策することが大切。
これからいよいよ夏本番。年々酷暑の度合いが高まりつつありますが、人間の体はそれに器用に対応できる機能を持っていません。
その代わりに、賢い頭脳が一人ひとりに備わっていますので、お互い声をかけ合いながら、暑い夏を楽しく、安全に過ごしたいですね。ではまた。