書籍

海辺のカフカ

 こんにちは、あさです。子どもが寝ているすきに少しだけ書きます。

最近、めっきり小説を読まなくなっていたのですが、離島へ行ってから、あり余る時間の一部を読書に費やすようになりました。

といっても、いわゆる読書家の方々に比べたら「本、読んでます」なんて言うの恥ずかしくなるくらいのペースでしか読んでいなかったのですが。

YouTubeでも本の解説を投稿する方がいたり、聞く読書なんてのも出てきて、読書の形も多様になりましたね。わたしはビジネス書はYouTubeで解説を見ることが多く、小説やエッセイなどは紙の本で読んでいます。

電子書籍もやろうと思えばできるのですが、どうもまだしっくりこなくて、今でも本屋で選ぶのが好きです。

離島を出てからはなかなか本を読む時間はつくれていませんが、そんな中でも楽しく読むことができた一冊を今回は紹介させてください。

1.気になっていた人

 今回手に取ったのは村上春樹さんの「海辺のカフカ」

今更かよと思われるかもしれませんね。

ずっと気になっていて、けれども何となく手に取れていなかった作家さん。なんか読みにくいイメージが勝手にあって、これまで一冊も読んだことがありませんでした。

「海辺のカフカ」は実家に上下どちらも昔からおいてあって、子どもの時から目には入っていました。病気してお休みをもらったので、この機会に本も少し読もうと思い、実家に行って初めに選んだ本でした。

カフカ?ってなんだろう。

っていうのが最初の印象。読んでみると序盤でわかるのが、カフカというのがこの本の主人公の名前だということ。

子どもの頃からの「カフカとは?」という20年来の謎に案外簡単に答えが出ました。もっと早く読んどけばよかったですね。笑

2.登場人物複数同時並行物語

 結構いろんな人が出てきます。しかも全員ともすごく個性的。

家出少年

猫と話せるじいさん

トラック運転手

猫殺しのジョーカー

図書館の受付

それぞれがとてもキャッチーで、主人公になれるくらいの味があります。

複数のお話が並行して進むので、始めは慣れない方には読みにくいかもしれません。わたしも序盤に結構時間がかかりました。

ですが、次第にそれぞれの話が合流し、登場人物たちの関係がつながってきます。前編の後半あたりから時系列や位置関係のつながりが見えてくるので、「この後どうなるんだろう」という楽しみがあって、最初のイメージとはがらりと変わってどんどん物語に引き込まれていきました。

3.ぎゅーってなってぱっ..

 お話し同士がどんどんくっついていって、最後には一つに合流します。本当にラスト50ページから100ページくらいの間です。

しかもこれが、なんとまあ意外とあっさりとしたしめくくりで物語が閉じるんですね。

読み終わったとき、正直「え?おわり?」と思いました。そのくらいぎゅーってなってぱっと終わる小説でした。

ラストのオチの部分に勝手に期待していた自分がいたというか。ですが、逆にこれはこれで余韻の残る、面白い締め方だなあとも感じて、物語文の奥の深さに改めて感動しました。

どっちかというと、中盤の複数同時並行で進行するそれぞれのストーリーの展開の方がたっぷり楽しめました。

こういう物語文は、小学生の教科書では見かけないのですが、高学年だったら授業で取り扱ってみても面白そうですね。わたしなら同時並行の世界観をグループごとにマップ化して、単元のゴールにミニストーリーづくりか、海辺のカフカ外伝を書かせるかな。

なんて。こんなことを考えてしまう自分はやっぱり職業病ですかね。

でもそれだけ中身の詰まった、読み応えのある面白い一冊でした。

書いてみると、本の紹介ってすごく難しいですね。子どもに紹介文を教える立場にありながら、いざ書く立場になると言葉選びがなかなか..でした。

たまーに、読んだ本の中から書きたいものがあったときは投稿してみようと思っています。

みなさんも好きな作家さんなどいらっしゃいますか?わたしは有川浩さんがすき。

ではまた。